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モンゴメリの時代における女性の役割の変化 (続き)

モンゴメリの経済的自立と教育に対する進歩的な姿勢は、いとこで親友でもあるフレデリカ・キャンベルとの関係にも現れています。フリードが薄給の田舎の教師で終わらないように、モンゴメリは彼女のためにモントリオールにあるマクドナルド・カレッジでの2年間の受講料を肩代わりしました。フリードは家政学運動やAdelaide Hoodlessの活動によって恩恵を受けた、教養があり、自分の意見をしっかりと持った女性の1人となりました。彼女は卒業生総代となり、レッドディアに新設されたアルバータ・レディース・カレッジで職を得ましたが、後にケベック州の主婦クラブ(Home-Maker’s Club)の実地教授者としてマクドナルド・カレッジに戻ってきました。中年になって、最後の出征の間際に若い兵士と急いで結婚をした時、フリードは今まで必死になって積み上げてきたキャリアをあきらめなくてはいけないと悩みました。自立していることと、キャリアを持つことはこの2人のいとこにとって非常に重要なことでした。

モンゴメリは若い時に女性の権利のために戦ったことはありませんでしたが、1920年代や30年代になると、ネリー・マクラングやエミリー・マーフィー判事といった急進的な女性たちや、イギリスの婦人参選権論者のエメリン・パンクハーストとも気兼ねなく、一緒に講演するようになりました。モンゴメリは世間から尊敬されており、カナダ出版業界の声高な支持者でした。モダニズム運動と一部のジャズエイジの感性が、地方の肖像と風景を真剣な討論の場から押しやってしまうまでは、カナダの文学を推進しようと先頭にたって活動していました。

モンゴメリの小説自体は、そこに含まれる少女や若い女性へのメッセージと矛盾して見えることがあります。「赤毛のアン」(1908年)で、アン・シャーリーは州の試験でギルバート・ブライスと同点一位になったり、エイヴリー奨学金を受賞する実力がありますが、マリラの世話をするために奨学金をあきらめ、グリーンゲーブルスに残ります。しかし、この自宅に残ることですら、よくある人生の降伏ではなく、アンとギルバートは自分たちで計画を立て、勉強を続けることに同意します。アンは齢を取っても、決して急進的な婦人参選権論者にはならなかったでしょう。しかし「アンの愛情」(1915年)の最後に、学士を取得したアンは冷静にサマーサイド中学の校長の職に就きます。

戦時下の女性の境遇について描いた小説、「アンの娘リラ」(1920年)にも、仕事に対する矛盾が再び見られます。リラは有能で、知的な女性ですが、家庭の外で活躍しようという野心を持たず、戦争中は子供の世話をし、結婚して子供を持つ時に必要な家事の習得に時間を費やします。一方、リラの姉は母親のように学士を取得し、姉の女友達の1人は看護婦として海外に飛び出します。おそらくモンゴメリは作品中では、彼女の人生のように、家庭と仕事の間で現実に起こりえる選択を女性に経験して欲しかったのでしょう。

自立した女性読者なら、モンゴメリの登場人物、ひいてはモンゴメリ自身が直面した自由を迷うことなく手にするでしょう。モンゴメリの最もパワフルなヒロインが今でも人気があるのは、カナダや他の文化で現代女性が直面している問題がそこに描かれているからです。子供を産み、育てることと、仕事にとって、女性の自立はどんな意味を持つでしょうか。男性と女性が上手く協力できるパートナーシップとはどのようなものでしょうか。生産性と技術力を重視する文化の中で、家庭はどのような価値を持つのでしょうか。

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